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随筆

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 滋賀県犬上郡(いぬかみぐん)多賀町の多賀大社は、地元では『お多賀さん』と親しみと尊敬を込めて呼ばれており、ご本尊として祭られているいざなぎ、いざなみのお二方の神様は、霊験あらたかな長寿の神様とも、また縁結びの神様とも言われて、昔から多くの人々の信仰を集めている有名なお社である。
 この『お多賀さん』に縁の深いお菓子として昔から、糸で切って食べると言われる、なまこ型の糸切り餅と、もう一つ千代結びという、ぎゅうひを太い紐状に切って結び、それにきな粉をまぶした柔らかくて大変おいしいお菓子があるが、この千代結びは『お多賀さん』にあやかって、大変縁起のいいお菓子として良く売れ、地方からの注文も多いということである。
ところがこの千代結びで、笑ってもいられないような事件が起きたのは、ある年の五月も半ばを過ぎた頃のことであった。
 五月晴れとはいかず、まだ薄ら寒い日々が続く日曜日の朝、石館夫妻は朝寝坊のあとの遅い朝食を楽しんでいた。
夫の祐介はこの街では老舗の石館薬局のオーナーでふだんは忙しく、おまけにこのところ町内の行事やら、業会の会合やらで、夫婦が落ち着いて顔を合わせる暇もないくらいであったが、今日は珍しく何の予定もなく、久ぶりに二人で水入らずの休日をゆったりとくつろいでいた。
 ダイニングキチンで二人は、コーヒーとパンの軽い朝食をすませたあと、テレビをつけたまま祐介が朝刊に目を通しているそのそばで妻の志保は、昨日久しぶりに出席した大学の同窓会の模様と、その日に出席した同窓生達の消息を、興奮気味に夫に喋りまくっていた。


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